「 メーク女子高生の秘密 」という資生堂のCMが話題になっていますね。
話題になるということは、話題になる要素が隠れているということなので、今回はこのCMの面白さを分解していきます。
もしかすると、まだそのCMをご覧になっていない方もいると思いますので、まずは一度、そのCMをご覧ください。
謎めく女子高の教室。この教室には、ある秘密が隠されている・・・?
※クリックすると、動画が再生されます。(約2分半の動画です。)
[出典:YouTube]
いかがですか?やっぱりこういう動画は、関心させられますよね。
ストーリーを分解してみる /「 メーク女子高生の秘密 」by資生堂
では、さっそく面白さのヒミツを探っていきたいと思います。
最初に行うことは、ストーリーの分解です。
今回は大まかな流れを掴むことが目的なので、ざっくりと分解していきます。
①複数の女子高生を魅せる
タイトルが「メーク女子高生の秘密」ということもあり、まずは、その舞台となる「謎めく女子高の教室」にいるメーク女子高生が次々画面に映されていきます。ここでのポイントは、「みんな、カワイイ」ということですね。
②クイズを出題
窓際の席で女子高生が読んでいる本に視点が移っていくので、「何を読んでいるのかな~」と興味をもったところで、文章に焦点が合ったと思ったタイミングで、クイズを出題。このクイズを読んだ時点で、「どの子が男子かな?」と反射的に考えさせられてしまいます。
③巻き戻しの形で答え合わせ
視聴者がいろいろと答えを考えたタイミングで、巻戻しのような方法で、答え合わせを開始。「な~んだ、窓際の最後に映った子が男子か・・・」と、思合わせたところでまた画面が巻戻しされていくと・・・
④実は、全員男子!?
次から次へと、男子に変わっていき、最終的には全員男子だったということが判明します。ここで「マジか!?」というビックリが発生するというわけですね。
⑤誰でもカワイクしちゃいます。というメッセージ
ネタバレしたところで「だれでもカワイクしちゃいます。」というメッセージと共に、使用したであろう化粧品が置かれており、最後に資生堂のCMだったといことがわかります。
ざっくりとストーリーを分解するとこんな感じですかね。
この動画のストーリーを一言でいうならば、「化粧品の商品力をPRするためのクイズ」ですが、そう考えると、結構シンプルなので、自分にもマネできるかも!?と思いませんか?
大手が大枚はたいて制作した”事例”から学べるところを学び、取り入れていくことが、中・小規模事業が成長する秘訣です。
「面白い!」と思ったことはどんどん取り入れてきましょうね!
面白くするための3つの要素
さらに、この動画には面白くするための要素が3つ含まれていますので、合わせて紹介します。
クイズ(興味&参加)
クイズとか問題を出されると、思わず挑戦してしまいますよね?これ、学校生活の中で刷り込まれた習性ですので、なかなか逆らえません。
しかも、計算が必要だったりするような面倒なクイズではないので、多くの方が挑戦することができるというのもポイントですね。
ビフォー&アフター(興味&選別)
この動画の場合はアフター⇒ビフォーですが、何がどう変わったのか?ということを見ることができるのは、興味を惹くだけでなく、その効果を理解しやすいというメリットもあります。
化粧をする方であれば、アフター⇒ビフォーのメークの過程を見て、「どんな化粧品」を「どうやって使っているのか?」という部分に注視したのではないかと思います。
おそらく、この部分が、メインターゲットを選別する部分ですね。興味のない方は「男がメークしてたのか~」で終わってしまうので、この部分はまともに見てませんが、化粧をする方は注視する部分になりますからね。
ギャップ(驚き)
一通りカワイイ女子高生をみせたあとで、「この教室に男子がいたの、気づいた?」というクイズを出題することで、「え?」という驚きを与えることができます。
さらに答え合わせをしていくと、「1人じゃなかったんかいっ!」なんてつっこんでいると、「全員、男だったんかいっ!!」という驚きに変わります。
細かい所を見ていくと、さらに、面白くするための仕掛けやこだわりに気づくと思いますが、とりあえずこの3つの要素を知り、どれか1つでも取り入れてもらえればいいと思います。
もっと他の要素を探りたい方は、何度も動画をみて探してみてください。きっと、プロ(動画制作者&企画者)のこだわりに関心させられますよ。
戦略的に面白さを取り入れる理由
こういった面白さを取り入れる最大の理由は、話題性を生むことにあります。ただの化粧品案内の動画では、特に面白い要素がないので話題になりませんからね。
紹介した動画のスゴイポイントは、面白さを取り入れつつも、きちんとメインターゲットの興味を惹く要素もしっかりと残している点です。この動画でいうと、ビフォー&アフターの部分で”選別している”とお伝えした部分ですね。
じつは、興味のある方なら「どんな化粧品」を「どうやって使っているのか?」を知りたくなるということを計算して、資生堂のワタシプラスというサイト上で、メイキングMVも公開しています。
このメイキングの中で、「どんな化粧品」を「どうやって使っているのか?」をばっちり紹介していることからも、すべては計算して作りあげられたモノということがわかります。
毎回お伝えしていることなので恐縮なのですが、こういう面白い取り組みをみて「よかった」の一言で終わってしまうのは、非常にもったいないです。
紹介したことの中から、面白い!と思ったものは、一つでも取り入れてみてください。
今回は以上です。