新規客を集客するために、フリーペーパー広告を利用するという選択を、多くのサロンが実践しています。しかし、実際に集客できているサロンは一握りで、その他多くのサロンは、集客に苦戦している状況です。その主な原因の一つに、 フリーペーパー広告の記事作り という作業を広告会社に丸投げしていることが挙げられます。
意外と勘違いしている方も多いのですが、フリーペーパーを発行している広告会社の多くは、キレイな広告を作るのは得意ですが、集客できる広告をつくるのは専門外です。「キレイな広告の方が集客できそう」と思うかもしれませんが、集客するための広告とは別物と捉えてください。集客するためには、「キレイなだけ」の広告ではダメで、集客するためのノウハウを取り入れたものにする必要があるからです。
集客する広告よりも、キレイな広告を作るのが得意な広告会社に、あなたのサロンの集客結果に左右する大事な業務を丸投げしている状態では、集客に苦戦して当然です。
それに、あなたのサロンの魅力を一番わかっているのは、広告会社ではなく、あなたですよね?ですから、あなたの方があなたのサロンの魅力が詰まった、集客できる広告を作ることができます。
もし、フリーペーパー広告利用しているけど、その内容を広告会社に丸投げしているのであれば、即刻、広告内容を自分で作り、仕上げは広告会社にやってもらう形式にすることを強くお勧めします。
とはいっても、「広告作りなんてやったことないから・・・」という不安もあると思いますので、今回は フリーペーパー広告の記事作り のポイントについて紹介します。すでに自分で広告の原文を作っているという方も、参考になる部分もあると思いますので、ぜひチェックしてみてください。
フリーペーパー広告という媒体の特性を予測すること
まず、広告記事を作る前に、利用するフリーペーパーの特性を予測して理解することが必要です。なぜなら、掲載内容にも関わってくることだからです。フリーペーパーという媒体はエリアごとに複数存在していると思いますが、それぞれ、違った特性を持っています。
特性というのは、
・発行部数が多いか少ないか?
・ホットペッパーのような特定の業界を紹介する専門誌なのか、地元の飲食店を紹介するような多数の業界を紹介しているタウン誌なのか?
・どういった人が手に取るのか?
・その人はなんのためにその媒体を手に取るのか?
というような、フリーペーパーに関することや、そのフリーペーパーを手にする人に関する情報のことです。これは、フリーペーパーごとに明確な情報を発信しているわけではないので、あなたの独断と偏見で作った予測で構いません。
あなたがこれからフリーペーパー広告を利用しようと考えているなら、あなたの地域の全てのフリーペーパーの特性について書き出してみてください。既にフリーペーパー広告を利用しているのであれば、利用している媒体の特性について書き出してみてください。
フリーペーパーごとに分析を行い、ある程度の特性がわかったら、あなたにとってもっとも集客効果が高くなりそうな媒体を選び、どういった広告内容にすればよいのか?を予測して広告記事の概要を作ります。
一応、参考までにお伝えしますが、発行部数が多いかどうか?よりも、あなたの見込み客が、あなたが提供するサービスを探す目的で利用する(読む)フリーペーパーの方が集客しやすいです。
例えば、ヘアサロンを探している人は、カフェなどの情報を中心に掲載しているフリーペーパーよりも、ホットペッパーのようなヘアサロンのお店をまとめて紹介しているフリーペーパーで探しますよね?
では、タウン誌系のフリーペーパーではヘアサロンなどの集客は難しいのか?というと、一概にそうとも言えません。
例えばタウン誌系の場合は、”サロン探しをしていない人が見るもの”と、あらかじめ想定しておけば、掲載内容もサロンの紹介ではなく、「こんな悩みありますよね→その解決方法がコレです!」というような、専門家の記事っぽいものに変えると、集客効果が高まる傾向があります。
ですから、重要なのは、その広告媒体の特性を予測すること。そして、その媒体の利用目的を意識した広告内容を掲載することなのです。
フリーペーパー広告作成のポイント
次は、いよいよ広告記事の作成に入るのですが、おそらく、特性がわかっても、どのような記事にすべきなのか?ということで悩むと思います。
まず、最初に、集客したい見込み客を決めて、その見込み客が申し込みしたくなるサービスを1つ選び、それを記事にすることを決めます。
というのも、フリーペーパー広告は料金プランによって異なりますが、紙面広告である以上、掲載できるスペースが限られているため、「あれもこれも・・・」というように複数のサービスを紹介するのには向いていないからです。
例えば、名刺サイズの広告スペースだった場合、複数のサービスを紹介するとなると、サービス名+料金くらいしか掲載することができなくなり、そのサービスが「誰のためのどんなサービスなのか?」という肝心な部分を伝えることができなくなりますよね?そんな、サービス名と料金だけの広告をみても、そこに「申し込みをしたい!」と思う人はほとんどいません。
これは広告スペースが大きくても同じです。「スペースが大きいから複数のサービスをざっくり紹介できる」と考えるよりも、紹介する1つのサービスが欲しくなるように、そのサービスの魅力を徹底的に伝える方が、見込み客の行動につながりやすいです。
なぜなら人は、情報量が多ければ、それだけその情報の信頼性が高いように感じる傾向があるからです。
例えば「A=Cである!」と、ものすごく端的に言われても、「なんで?」となりますよね?ですが、「A=B、B=C。したがってA=Cです!」というように、少しでも説明を加えることで、その内容が理解でき、信頼でき納得できる答えだと思えますよね?
実は、フリーペーパー広告の多くは、「A=Cです!」というようなことをやっています。例えば、ヘアサロンの「-5才カットなら当店が当店がオススメ!」とか、整体の「キツイ肩こりにはゴットハンドを持つ〇〇先生の技が効く!」とか、美容系の「リフトアップなら鍼美容にお任せ!」とか…。
そのあとに、それぞれについて「なぜそう言えるのか?」という解説をしているならまだいいですけど、多くの場合、すぐにサービス内容やお店の自慢話をするという記事になっています。だからイマイチ、信用できなくて、興味があっても二の足を踏む状態になるのです。
そうならないように、少しでも紹介するサービスが魅力的に見えるように興味を引く情報を伝えることが重要になります。
例えば、「見込み客が抱えている悩みの原因は何で、それを解決するには何が必要で、それを満たしたのがこのサービスで、実績はこれくらいあります」というような情報を厳選して伝えることで、興味がある人はより欲しくなり、申し込みという行動を起こしやすくなります。
ですから、フリーペーパー広告に限ったことではありませんが、広告を出稿するなら、来て欲しい見込み客を決め、掲載するサービスを1つに絞り、それが魅力的に思えるような情報を掲載することをオススメします。
マーケティングの基礎
広告を作成する際には、マーケティングの知識も必要なので、マーケティングの基礎を紹介します。
マーケティングとは「誰に」、「何を」、「どうやって」提供するのか?を明確化したものです。
「誰に」とは、あなたが提供するサービスを欲しい人、必要としている人です。
「何を」とは、あなたが提供するサービスで、
「どうやって」とは、どのような方法で提供したり、どうやってサービスの良さを伝えるのか?どうやって集客するのか?ということです。
「どうやって」に含まれる要素は多い気もするせいか、多くの人は、「どうやって」の部分にばかり気を取られてしまいがちです。ですが、「誰に」と「何を」という部分もとても重要というか、むしろ、そこが明確になっていないと、「どうやって」の部分で何をしようとも、効果は激減してしまいます。まずは、「誰に何を提供するのか?」を明確にすること。それがマーケティングのキモです。
フリーペーパー広告を出稿する際には、まず「誰に、何を提供するのか?」という部分の明確化から始めること。そして欲しい成果(広告の場合は、主に集客が目的)を得やすいように、「何をどう伝えるか?」という部分を詰めていく・・・という流れで作りましょう。
フリーペーパー広告の効果を高めるために
フリーペーパー広告の集客効果を高めるためには、とにかくいろいろ仮説を立てて試してみるという地道な活動が必要不可欠です。
「有料広告でテスト(検証)をする」という行為に不安を感じるかもしれませんが、最終的には”やってみないとわからない”ですよね?ですから、とにかくテストを行うことが広告の効果を高めることにつながります。
もちろん、事前にいろいろな仮説を立てて、一番集客できる可能性があるモノ(広告内容)を選ぶ・・・とういのは大前提ですけどね。
実際に広告出稿して検証する。このデータを蓄積すれば、徐々に広告集客の精度を高めていくことができます。なぜなら、少なくとも「これはやっても無駄」という検証結果があるので、同じミスを繰り返し行わずに済むからです。
そして、広告の効果を高めるためにもう一つ重要なことがあります。それは、集客できたお客さんにアンケートを取ることです。
アンケートではお客さんに次のようなことを聞いてください。
・どんなサロンを探していたのか?
・サロン選びで重視していたことは何か?
・何が気になって当店を選んだのか?
・他のライバルサロンではなく、当店を選んだ理由は何か?
こういった質問から得られた回答を元に広告をつくれば、そのお客さんと同じような悩みを持つ人にとって魅力的な広告が簡単に作れます。
正直、自分で仮説を立てて作った広告よりも、こういうアンケートを元に作った広告の方が効果が高いことも少なくありません。ぜひ、アンケートをとって、その結果を広告作りに活用してみてください。
なお、アンケート作りで参考にオススメの1冊があります。それは、「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法―チラシ・DM・ホームページがスゴ腕営業マンに変わる! という本です。どんなアンケートを作れば良いのかが気になる方は、ぜひご覧ください。
以上、紹介したポイントを踏まえて、フリーペーパー広告を作成してみてください。
余談ですが・・・
久々にホッ○ペッパーを見たのですが、私が生活しているエリアに掲載しているヘアサロンの件数が一桁、リラクゼーション&ビューティーサロンも30件強というほど、紙面に掲載するサロンが減っていて驚きました。
それに対して、オンラインのホット○ッパービューティー では、ヘアサロンが200件弱、リラクゼーション&ビューティーサロンが260件弱のサロンが利用していることから、サロン系の集客は、紙面広告よりもオンライン広告の方が効果があるようです。
ちなみに、同社のグルメ系の広告は、オンラインだけでなく紙面もまだまだ盛況ですね。その辺が、サロン系とグルメ系のお店を選ぶ理由の違いがある、ということがわかりますね。
今回は以上です。
面白い!と思ったら、ぜひ実践してみてください。
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