食べ物において、「養殖モノ」よりも「天然モノ」の方が美味しいというイメージがありますが、実はそうでないケースも多いです。
ですが、「天然モノのマグロ」と「養殖のマグロ」、どちらを食べたいですか?と聞かれたら、恐らく「天然モノ」の方を選ぶのではないでしょうか?
正直に言うと、私も「天然モノ」の方を選びます。
では、「野生で育った牛」と、「神戸牛ブランドとして育てられた牛」、どちらを食べたいですか?と聞かれたらどうでしょう?恐らく、神戸牛ブランドとして育てられた牛を選ぶのではないでしょうか?
ですが、「神戸牛」の方は「天然モノ」ではありませんよね?どちらかというと、「養殖モノ」です。
これは、ほんの一例ですが、例えば、野菜や果物、穀物だってほぼすべて養殖ですが、天然モノ(=自然にできるもの)よりも、養殖(=生産者によって育てられたもの)の方を食べたいと思うハズです。
ですから、「天然モノの方が美味しい」というのは、いわば”先入観”というか”思い込み”によって作られたイメージと考えることができます。
要するに、イメージが消費者に選ばれる理由になるということです。
イメージを活用したのが、ブランド|選ばれるブランドの作り方
例えば、高級牛革を使用したバック5万円と、ナイロン素材を使ったエ○メスのバック20万円(例えばの話です。)という商品を比較した場合、エ○メスのバックを欲しい人の方が圧倒的に多いです。
言い換えると、革のバックの方が素材的な価値が高くて、値段的にも買いやすい価格であるにも関わらず、ナイロン素材で4倍も高い、ブランドが付いている商品を買いたい人の方が多いということです。
これは、「ブランド商品だから、いいモノに決まっている」というイメージによって、選択されているからです。
もっというと、そのブランドのファンの方にとっては、「商品が何であれ、エ○メスだったら欲しい」という思考になっていますので、そもそも素材の価値なんて関係なかったりします。(この状態はファン客化が”完了している”ともいえます。)
私がよく言っている、「いい商品やサービスを提供していても、何故かお客さまに選んでもらえない」という典型例ですね。
ということは、「いい商品である」というイメージをつけることができれば、お客さまに選んでもらえるということです。
イメージを付けるとブランドになる!?| 選ばれるブランドの作り方
誤解を恐れずにいってしまうと、「欲しい」というイメージをつけることができれば、「ブランド化」することができます。
例えば、食に関するブランドのほとんどは、”厳しい合格基準”によって選別されています。合格基準というのは主に、産地や、生産・飼育過程、そして食べ物としての品質などが挙げられます。
ですから、「その厳しい基準をクリアした、ごく一部のモノだけがブランド商品として販売されている」という事実が、「きっと美味しいに違いない」というイメージを作り上げるので、「是非、食べてみたい!」というように欲しくなるのです。
食品以外の例でいうと、エルメスの場合、皇帝や貴族を顧客にできたことによって、”高貴な商品”というイメージを作ることに成功しています。それによって「皇帝や貴族が使うような高貴な商品を使うことで、私のステータスも上がる!」というように多くの方が欲しくなるというわけです。
要するに、”良さそう・高貴そう・美味しそう・モテそう・○○に見えそう”というような「~そう」というイメージと商品をくっつけることができれば、”ブランド”として成立させることができるということです。(ざっくり言うと・・・ですが)
もちろん、「無駄に高そう、あんまり良くはなさそう」というようなネガティブな意味での「~そう」というイメージを連想させたら逆効果ですよ(^.^;)
あなたの商品やサービスをイメージしたときに、お客さまはどのようなイメージを抱きますか?そのイメージはポジティブな意味で「~そう」になっていますか?
もしそうなっていないのであれば、早急にイメージの刷新をすることをオススメします。
今回は以上です。
面白い!と思った方は、ぜひ、取り組んでみてください。