スーパーな経営コンサルタントの石原明氏が提唱した4ステップマーケティングでは、集客→販売→フォローという3ステップに加え、集客→販売の間に「見込み客フォロー」というステップを加えています。
これは、”売れる営業マン”が共通して、密かに行っていたステップであり、集めた見込み客を教育するということが主目的なのですが、どうやら誤解されている方も少なくないようです。
どういうことかというと、教育するということが「売込み」とか「洗脳」というように誤った”変換”をしている方が多いようなのです。
4ステップマーケティングとは何か?
書籍「営業マンは断ることを覚えなさい」(石原明著)によると、4ステップマーケティングを次のように説明しています。
①集客
見込み客(自社の商品やサービスを買う可能性のある人、会社)を見つける、多く集めること
②見込み客フォロー
見込み客をフォローして買いたいお客さまに育てる
③販売
実際のセールス。買いたい見込み客に多く会う、主導権を持った販売
④顧客化
お客さまをフォローして、リピート販売・新商品購入・紹介に繋げる
この4ステップマーケティングの特徴は、「とにかく、多くのお客さまに会って、売る」という従来のスタイルから、「買いたいと思っている見込み客を増やして、その”買いたい”見込み客にだけ売る」というスタイルにあります。
つまり、成約確立が低い営業活動を減らし、成約確立が高い営業活動ができるという、売れる仕組みをつくれるということです。しかも、営業マン個人の能力に左右されずに高確率で成約に繋げることができるので、経営者としては理想的な仕組みではないかと思います。
見込み客フォローでやることとは?
その売れる仕組みの中心に「見込み客フォロー」があるのですが、ここで何をやるのかというと、顧客教育を行うことで、より見込度の高い見込み客へと育てることです。
恐らく、この「顧客教育」という言葉が誤解を生んでいると思うのですが、教育するというのは、「ウチの商品はすごいですよ!」とか「ウチのサービスを買いましょう!」というように、自社商品の売込みをすることと捉えている方が多いようです。
ですが、それはただの「売込み」です。顧客教育ではありません。
では、顧客教育とは何なのか?というと、先ほどもお伝えしたように「見込み度の高い見込み客へと育てる」ことです。つまり、ここで”売込み”はしないということです。
顧客教育とは何をやるのか?

簡単にいうと、なんとなく興味がある見込み客を、”教育”することで、あなたから買いたいと思う見込み客に変えるのが見込み客フォローでいう顧客教育です。
では、具体的にどうするのかというと、定期的に情報発信を行うことです。例えば、ニュースレターやメールマガジンなどがそうですね。
肝心なのは「どんな情報を発信するのか?」ということですが、これは、あなたの商品を選択するための判断基準を少しずつ教えてあげるだけです。
例えば、日本のスマートフォン市場の火付け役となったiPhoneは、5年くらい前は、市場がとても小さいですし、今のように多くの方が欲しいとは思っていませんでした。
ですが、テレビやインターネットを通じて、「iPhoneなら、あんなことができる、こんなことができる」というように機能紹介や、使っている人の愉しそうな感想を目にする機会が増えるうちに、だんだんとiPhoneに関する知識が増えていき、気づいたら「欲しいっ!」という感情が芽生えてくるのです。
その結果、新機種が発売されるたびに品薄状態が続いて、ちょっとした社会現象になり、それがメディアに取り上げられることで、また多くの人の感情を刺激する・・・という顧客教育サイクルが生まれているのです。
教育で大事なこととは?
誰が言った言葉なのかはしりませんが、私が気に入ってる言葉に、
「教育とは相手の行動を変えること」
というものがあります。
なんとなく教育というと、「知識を教えること」という認識をされやすいですが、でも教育の本質は知識を教えることではなくて、知識を教えることで、相手の行動を変えることにあると思います。
先ほどのiPhoneの例では、興味を引く情報を発信し続けることで、それまで興味を持っていなかった人達の興味を引き、「iPhoneってなんかいいね」から「iPhoneが欲しい!」という感情を引き起こし、実際に購入するという”行動”に繋げています。
つまり、興味を持っていなかった人が、欲しくなって購入するというように、思考や行動を変える、”教育”に成功しているというわけです。
あなたのビジネスでは、間違った顧客教育を行っていませんか?もし、間違っていたと思うのであれば、すぐに改善することをおススメします。
今回は以上です。
面白いと思った方は、是非、取り組んでみてください。
【参考 & オススメ書籍】