いい人材が確保できないとお悩みの企業の共通点を一つ挙げるとしたら、それは、採用活動を改善していないということです。
採用担当者にとっては耳が痛くなる話かもしれませんが、なるべくいい人材を確保するというのは重要な経営課題の一つであるにも関わらず、何も改善を行わず、長年、同じやり方を継続してきたのではないでしょうか?
「改善は加えているよ!」という反論も聞こえてきそうですが、採用活動の改善というのは、面接時の質問内容を変えるとか、筆記試験を自作テストからSPI試験にするというようなことではありません。
私は、採用活動というのは、お客さまを獲得するための活動と非常に近いと思っています。
採用活動は、顧客化の活動と同じ!?
お客さまを獲得するための活動は、大きく3ステップに分けることができます。それは、
①見込み客を集める
②見込み客をフォローし魅力度を高める
③見込み客に購入してもらう
の3つのステップです。(なにげに、さらっと、スゴイこと公開しちゃってます。)
では、採用活動はというと、
①応募者を集める
②選考活動を通じて”就職したい”という気持ち(=会社の魅力度)を高める
③応募者に就職してもらう
という流れになりますので、お客さまを獲得する活動と似てます。(そう思うのは私だけですか?)
もしかしたら、②番目の選考の部分で「何それ?」と思ってしまった方もいるかもしれませんが、極論、このフェースを意識して採用活動を行っていないから、内定を出しても就職してもらえないということが起こっているのです。
見出しに「採用活動は顧客化の活動」と書きました。顧客化というのは買ってもらったら終わりではなく、その後もリピーターになってもらいファンになってもらうことです。つまり、販売してからもお客さまとの関係は継続していくということです。
これも採用活動にもそのままあてはまります。就職してもらってもすぐに辞められてしまっては、それまでの苦労が水の泡です。ですから、就職してもらった=社員になった方との関係も、企業として継続していかなければ、いつまでたっても採用してはすぐ辞められ欠員がでる、ということの繰り返しになってしまうのです。
つまり、”採用するまでが採用活動”という位置づけではなく、”当社の優秀な人財になってもらうための活動”という位置づけで採用活動を行うという意識が重要になるのです。
採用ステップの改善のポイントはどこ?
”採用活動は顧客化の活動と同じ”ということがわかれば、どこを改善すればよいのかがわかってきます。
例えば、応募者を集める(集客)ステップで、「そもそも応募者が少ない」というのであれば、応募したくなるような募集をしていないということが考えられます。集客で言うところの、魅力的なオファーが欠けているということですね。
募集している職種はどんな仕事内容でその魅力は何なのか?ということは、皆、横並びに記載しますが、例えば同業他社とは何がどう違うのか?とか、うちで働けばどんな未来が待っているのか?などの、選ばれるために背中を押すための情報が足りていないケースがあります。
さらに、この情報については、ターゲットによってその条件が変わってくるので、その時確保したいターゲットを明確にして、その人が思わず「この会社で働きたい!」と思うような情報を打ち出す必要があるので、毎回同じ文言では意味がありません。(毎回、ターゲットが同じタイプなら別ですが、それはそれで改善が必要だと思います。)
そういった顧客化の視点で採用活動をチェックすることで、応募者の「就職したい!」という気持ちを高める工夫や、内定を出した人に就職してもらうための工夫も見えてくると思います。
ちなみに、今回紹介した応募者を集める方法は、応募する人の母数を増やす方法ではなく、角度を高める方法になります。確度を高めるというのは、よりあなた”欲しい人材像”に近い人材ということです。
注意点としては、プッシュする情報を間違えると、ターゲットとは全く違う応募者が増えるということですので、ターゲッティングをしっかりと行うことがとても重要です。(これも集客する際の重要ポイントと同じですね。)
というわけで、採用活動に関する改善の方法をご紹介しました。採用活動が上手くいってないという場合は、是非チェックしてみてください。
今回は以上です。
面白いと思った方は、是非、取り組んでみてください。