
「変わりたい」と思うのは、人だけではなく企業も同じ。「もっと流行らせたい」「売上を増やしたい」「お客さまに満足してもらいたい!」「人気店になりたい!」「マスコミに注目されたい!」など、変わりたいと思う理由は様々です。
ですが、そう思っている人の8割が、やらなければいけないことをしっかりとやっていないということを知っていますか?
それは、現状を見るということです。ついつい見たくない現実から目を背けてしまいたく気持ちはわかりますが、これをしっかりと押さえないと、次に進むことはできません。
例えば、「売上を増やしたい!」と思っていても、毎日の売上状況の推移や、お客さまの来店数、平均購入単価、リピート率などの状況を把握してないというケース。
これでは、原因を突き止めようがないので、サポートする際には、そういった数字を確認するところから始めることになるので、それだけ余計に時間がかかってしまいます。
商品やサービスの質は良いのにそれを提供する場所が不衛生だったり、接客態度が悪かったり、商品やサービスの陳列がぐちゃぐちゃだったりしていることを棚に上げて、「お客さんが来ない・・・」と嘆いているようなものです。
「もっとお客さんを増やしたいんだけど、どんなサービスを提供すればよいですかね?」と質問されても、まずは、基本的なところから改善していきましょうとしか、アドバイスが出来なくなってしまいます。
As Is とTo Be
そこで、ヒントになるのがAs Is とTo Beによるギャップ分析です。
As Isというのは現在の状況です。例えば、先ほどの例の場合、日々の売上状況や来客数、平均購入単価やリピート率など、現在の状況をしっかりと捉えることです。
そしてTo Beというのは、なりたい未来の状況です。上記したそれぞれの項目をどのくらいの値にしたいのか?ということを明確にします。
そうすると、目標となる未来の数字と、現在の数字との間に差が生じるので、その差を埋めるためにはどうしたらよいのか?という視点で戦略をたてることによって、具体的でかつ、実現可能性も高くなるのです。
見落としがちな重要なポイント
ポイントとなるのは、As Is とTo Beどちらも明確な値に落とし込むことです。
「できるだけたくさんの売上を増やしたい」という気持ちはわかりますが、1日に1万円増やす戦略と、1日に100万円増やすための戦略とでは、全く違いますし、必要なコストや労力も大きく変わってしまいます。
とくに見落としてはいけないのは、必要な労力がどれくらい変わるのか?という点です。
売上を増やすためとわかっていても、それが働く人の給料に反映されるかどうかが不明確なままでは、同じ給料で仕事量が増えただけになるので、働くスタッフさんの不満が溜まります。
スタッフさんの不満が溜まれば、接客やサービスの質が落ちてしまい、売上アップのための施策が、売上を減少させる原因になってしまうこともあります。
そうならないように、明確な目標を立て、それを働くスタッフさんたちとも共有し、自分たちにとってどんなメリットがあるのか?ということを具体的に伝える必要があるということも忘れないように注意しましょう。
変わりたいと思ったら、As Is とTo Beを明確にすることから始めてみてはいかがでしょうか?
面白いと思った方は、是非、取り組んでみてください。
今回は以上です。