■プレゼンでムダな説明をしていませんか?
プレゼンテーション(以下、プレゼン)を行う際の基本は、
「何を伝えるか」「誰に伝えるか」「どう伝えるか」という三つです。
そして、契約に繋がるかどうかの違いがでるのは
「どう伝えるか」の部分です。
営業担当者の多くは、
お客様に商品の説明をするのがプレゼンだと思っています。
なぜなら、
お客様に商品の説明をしなければ
商品の良さを理解することができず、
契約に結び付かないと思っていますし、
そう教えられているからです。
しかし、
本当に営業担当者が商品説明をしなければいけないのでしょうか?
答えは「必ずしも営業担当者が商品説明をしなくても良い」です。
なぜなら、わざわざ営業担当者が説明しなくてもいいように、
商品パンフレットや商品カタログといったツールを用意しているからです。
商品に興味をもったお客様は、自分で商品カタログをチェックしています。
それなのに、
営業担当者からカタログに書いてあることをドヤ顔で話され続けたら、
買おうという気持ちにはなりません。
■商品の機能説明ではなく、利用説明をする
では、プレゼンでは何を説明したらよいのでしょうか?
他のところでもお話ししているのですが、
営業はお客様の問題を解決するお手伝いをする仕事です。
ですからプレゼンでは、
「なぜこの商品がお客様の問題を解決できるのか」
「この商品を使うと、どのような効果があり、問題を解決できるのか」
ということを説明することが大切なのです。
例えばMP3プレーヤーの場合、
「○万曲収録できて、○時間の連続再生、
さらにラジオも聴くことが出来るんですよ!」
とプレゼンされるのと、
「好きな歌を聞きながら散歩できるんですよ。
しかもこんなにスタイリッシュに!」
とプレゼンされるでは、
どちらが魅力を感じるでしょうか?
機能にこだわりがある人でない限りは、
後者のプレゼンの方が魅力を感じたのではないかと思います。
プレゼンでお客様が一番知りたいことは
その商品を利用した「効果」です。
ですから、
プレゼンではその「効果」を実感できるかどうかが重要になります。
■プレゼンの鉄板テクニック「事例紹介」
「効果」をうまく伝えるテクニックの一つに
「事例紹介」というものがあります。
事例紹介は、だいたい4つに分類されます。
①導入事例
②活用事例
③成功事例
④失敗事例
例えば、お客様が商品の契約を渋っているという状況であったとき、
プレゼンの中で、他のお客様は「なぜ導入したのか?」
というような導入事例を説明することで、
お客様もその事例を参考に契約に踏み切ることもあります。
同様に「どのように活用しているのか」
「導入した結果のこのような効果を出しています」
「どんな使い方をした結果、期待する効果を得られなかったのか」
などを説明することで、
お客様は感情移入して購入した際のイメージを膨らませ、契約締結へとステップが進むのです。
お客様は「実感」を得られない限り、契約は結びません。
営業担当者が集める情報は、
商品カタログに出ている程度の商品知識ではなく、
その商品やサービスをどう応用することで
誰よりも大きな効果を得ることができるのかという情報です。
商品カタログやパンフレットでは表現しきれない部分の情報を伝えるために、
営業担当者はプレゼンしているということを意識しなければなりません。
営業担当者がプレゼンで伝えることは、
”愉しみ”という価値だということです。
その商品やサービスを使うことで、
「こんなに愉しそうな未来が待っているんですよ!」
と伝えることがとても大切なのです。
そのためにも、
商品やサービスが持っている”愉しみ”を
きちんと見つけることがとても重要なのです。
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