” 挨拶の「あいうえお」 ”をご存知ですか?
これは挨拶のイロハというか、押さえておくべき挨拶の基本となる考え方ですが、わかって(理解して)実行している人って意外と少ない気がします。
ですので今回は、挨拶のあいうえおについて紹介していきます。
”挨拶”から新社会人教育を行う理由
新人社員の頃に、必ず最初に教えられるのが挨拶の仕方です。
朝会ったら「おはようございます。」
昼会ったら「こんにちは。」
夜会ったら「こんばんは。」
社会人になってまで、こんな基本的な挨拶を教えるのには、それなりの理由があります。
一つめは、挨拶は出来て当たり前のことであるから。
二つめは、社会人になると学生時代ではあまり使わなかった挨拶が増えるから。
三つ目は、出来て当たり前のことではありますが、きちんと出来ていない人がとても多いから。
簡単にいってしまうと、学生時代までは「良し」とされてきたの挨拶の仕方と、社会人の挨拶の仕方は別物なので、大人流の挨拶の仕方を改めて学ぶ必要があるというわけです。
社会人の挨拶とは?
『挨拶』とは、最初に相手の存在を認めると同時に、自分の存在を知らせる重要なコミュニケーションの一つです。
ですので、小さなころから「挨拶をしましょう!」ということは社会人になるまでにも何度も教わっているはずです。つまり、挨拶は出来て当たり前と考えられます。
ではなぜ、新社会人に対してわざわざ挨拶の仕方を教育する必要があるのか?というと、上記したように、社会人になると求められる挨拶が少し変わるからです。ではどう変わるのかというと、それは、「言葉」+「動作」のクオリティを求められるようになるということです。
まず「言葉」ですが、学生時代ではあまり使ってこなかった挨拶が増えます。
例えば、「いらっしゃいませ」「いつもお世話になっております」「お疲れ様です」「お先に失礼します」といった挨拶言葉を頻繁に使うようになります。
ですのでこれらの挨拶言葉がスムーズに出てくるように、挨拶の練習するのです。これについては何度か発生練習することで、スムーズに言葉が出るようになります。
次に「動作」ですが、会釈の角度や、挨拶するときの表情(基本的に笑顔)、少し前で立ち止まるのか?、立ち止まって相手が近くのを待つのか?あるいは、歩きながら挨拶するのか?といった動作を状況に応じて選択することが求められます。
こういった動作をきちんと行えるように、新人研修などで会釈やお辞儀の練習を行うのです。動作についても、常日頃から意識して繰り返し行うことが、とても重要です。
挨拶ができないのは、周囲の責任!?
しかしながら、挨拶がきちんとできてない人が多いと感じるのは、この「動作」が噛み合っていないか、伴っていない挨拶になっているからです。例えば、「目上の方に挨拶するときに歩きながら挨拶」とか、「会釈をしない言葉だけの挨拶」とか。意外とこういう人いますよね?
きちんと挨拶ができていない人は、”身につくまで、しっかりと意識せずに挨拶を行っている”ことが原因です。教わった直後はある程度意識して行動していても、1、2週間後にはそれを忘れてしまい、”言葉だけ”の挨拶を行うのに慣れてしまい、ダメな挨拶の仕方を定着させてしまうのです。
これは本人だけの責任ではなく、周囲の方が気付いたときに、やんわりと「動作が伴ってないよ〜」という程度でもいいので教えてあげたりしていないことにも責任があります。
ですので、自分が指導係でなくても気軽に声をかけられる風土の組織づくりをするというのも、ある意味、挨拶を身につけるための秘訣と言えるかもしれませんね。気軽に声をかけられないのであれば、指導係の人に、「こういう人いたから、直させた方がいいよ」と伝えるとかでも十分です。
一番よくないのは、気付いても「できてないな〜」と思うだけで、放置すること。
波風立てたくないし、めんど臭い奴と思われるのも嫌と考える人もいると思いますので、あらかじめ、企業風土として、気付いたこと(挨拶ができていないなど)は、みんなで改善していくという決まりや、空気を作ることが、意外と重要な仕組みでもあります。
ダメな挨拶の例
挨拶の基本は、相手の前まで行き相手の目を見て元気よく行うことです。では、ダメな挨拶ってどんなものなのか?というと、次のようなモノです。
・声が小さくて聞こえない
→ 挨拶していないと誤解される
・会釈をしない
→ 失礼な人だと思われる
・相手の前までいかない
→ 誰に向けて挨拶しているか分からない
・相手の目を見ない
→ 適当に挨拶しているように見える
こういった挨拶をしていると、
・基本的なマナーができない、失礼な人間
・基本的なコミュニケーションが取れない協調性のない人
といったような評価をされてしまいますので、人間関係を悪くする原因とも言えます。
きちんとした挨拶ができないというだけで、どんなに仕事で頑張っていても人としての評価も低くなってしまうのです。それって、かなりもったいないし、ツマラナイですよね・・・。
挨拶の「あいうえお」
ですが、視点を変えると、”出来ない人が多い”ということは、きちんと挨拶ができるというだけで、”人としての評価が高まる”ということでもあると言えます。
いやいや・・・と思うかもしれませんが、意外とその通りだったりします。ですので、常日頃から挨拶は「言葉」+「動作」であるということを意識して、きちんとした挨拶を行うことがとても重要なのです。
自分の挨拶がきちんと出来ているかどうか?を確認するためにオススメなのが、『挨拶の「あいうえお」』という5つのポイントです。
■あいさつのアイウエオ
「あ: 明るく誰とでも」
→ 知り合いや直属の先輩だけでなく、すれ違った社員や、お客様にも挨拶を行う。
「い: いつも相手よりも先に行い」
→ 挨拶は自分から行うのがマナー。先に言われたら、遅いということ。
「う: 美しいお辞儀と共に」
→ 一番差が出るところなので、背筋や角度を気にすることがポイント。
「え: 笑顔でにこやかに」
→ 無表情の挨拶は、相手を不快にさせてしまいます。挨拶はコミュニケーションであることをわすれずに。
「お: 大きな声で元気よく」
→ 相手に聞こえなければ意味がありません。相手に伝わるように声を出すこと。
この「挨拶のあいうえお」の5つのポイントを押さえた挨拶を身につければ、挨拶で相手を不快にさせることがなくなり、それどころか、「ちゃんとした挨拶ができる人だな〜」と好印象を与えるきっかけになります。
ですから、「挨拶のおいうえお」を意識した挨拶をするように、自分自身でもチェックしてみてください。
まとめ
・挨拶は、コミュニケーションの基礎なので、社会人なら出来て当たり前のものである。
・しかし、きちんと挨拶できる人は少ないので、きちんと挨拶ができるだけで相手に好印象を与えることができる。
・挨拶を行う際には、『挨拶の「あいうえお」』を意識して行うことがポイント。
P.S.
今回は触れませんでしたが、デキる人の挨拶の仕方をマネするっていう方法も結構オススメです。デキる人は、「挨拶のあいうえお」を押さえた上で、自分なりのスマートなテクニックを持っていることがありますから。
基本を身につけた上で、そういうテクをマネするというのも、スキルアップには欠かせない技ですからね。
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